研修向けアイスブレイクおすすめ8選と成功させるためのポイント
公開日:2024年05⽉10⽇最終更新日:2024年05⽉10⽇
初対面の人同士が集まるような研修で場の空気を和らげるのがアイスブレイクです。アイスブレイクはいろいろなものがありますが、いくつか盛り上がるものを知っているとスムーズな研修の導入に役立ちます。
この記事では、アイスブレイクをいくつか紹介します。以下のアイスブレイクです。
・自己紹介ビンゴ
・名前ジェスチャー
・二択クイズ
・私の好きな○○
・席替えゲーム
・伝言ゲーム
・思い出し笑い
・ピクチャーチャレンジ
そのほか成功させるポイントもまとめます。研修の企画担当者の方は参考にしてみてください。
アイスブレイクとは
初めにアイスブレイクとは何か解説します。以下の点から説明します。
・アイスブレイクの意義と効果
・研修前の準備としてのアイスブレイク
・アイスブレイク実施時の心得
1つずつ見ていきましょう。
アイスブレイクの意義と効果
アイスブレイクは研修の初めに行われるアクティビティで、これにより参加者同士の距離が縮まり、コミュニケーションがスムーズになります。新人研修などでよく使用されますが、これは初対面の人たちが集まる場合、互いに警戒心を持つ傾向があるからです。そのような状況を解消し、リラックスした雰囲気を作り出すのがアイスブレイクの役割です。
またアイスブレイクは参加者が自己紹介を行う機会を提供し、互いの顔と名前を覚える助けにもなります。これにより参加者間のコミュニケーションが進み、活発な意見交換が生まれることでより良い学びの場が創出されます。
研修前の準備としてのアイスブレイク
研修前の準備としてアイスブレイクを行うことは非常に重要です。アイスブレイクを事前に計画し実施することで、参加者間の緊張を和らげコミュニケーションをスムーズにします。
まずは参加者の人数や背景、研修のテーマを考慮して、適切なアイスブレイクを選びましょう。次にアイスブレイクの具体的な進行計画を立て、必要な道具や資料を準備します。道具や資料がある場合は、研修場所にあらかじめ持ち込んでおくと安心です。また参加者の名前を覚えるためのネームカードも効果的です。
これらの準備を通して、研修開始時になるべくスムーズにアイスブレイクが進行できるようにすることが肝心です。
アイスブレイク実施時の心得
アイスブレイクを行う際には、以下の点を心得ておくと良いです。
まず全員が参加できる内容であること。専門知識や特別な技能を必要とするものは、参加者を選んでしまうため適切ではありません。
また個々の参加者が楽しむことができ、積極的に参加したいと思えるものが望ましいです。
そして、指導者は参加者全員に平等に視線や声を配ることが重要です。そのためにはグループの大きさも考慮に入れ、適度な人数に留めるようにしましょう。大きすぎると各個人に焦点を当てにくく、小さすぎると活動が停滞する可能性があるためです。
最後に活動によるコミュニケーションの促進が目的であるため、適切なフィードバックやエンカレッジメントを促せる環境作りと頻度管理が必要となります。
おすすめアイスブレイク8選
では、おすすめアイスブレイクを8つご紹介します。
・自己紹介ビンゴ
・名前ジェスチャー
・二択クイズ
・私の好きな○○
・席替えゲーム
・伝言ゲーム
・思い出し笑い
・ピクチャーチャレンジ
1つずつ見ていきましょう。
自己紹介ビンゴ
「自己紹介ビンゴ」は、初対面のメンバー同士が互いの情報を探りながらコミュニケーションをとるアイスブレイクの一つです。
各参加者にビンゴカードを配り、そこに自己紹介に関連する様々な項目を設けます。たとえば「犬派か猫派」、「甘いものが好きか辛いものが好きか」、「お酒が強いか弱いか」などといった趣味嗜好から、「最近読んだ本」、「得意なスポーツ」、「訪れたことのある海外」などの体験談まで、幅広い内容を取り入れます。参加者はそれぞれのマスに対応する情報を持つ人を探しビンゴを目指します。
この活動によりユニークな自己紹介情報が飛び交い、通常より深く仲間を知ることができ、会話のきっかけ作りにも役立ちます。また企業研修でよく活用されており、とくに大手IT企業の新人研修ではこの手法が取り入れられているという事例もあります。
名前ジェスチャー
「名前ジェスチャー」は、参加者が自己紹介と共に自分の名前に関連した一つのジェスチャーを作成し他の参加者にそれを覚えてもらうアイスブレイク活動です。
たとえば「山田」さんであれば、山登りのジェスチャーを作成するといった具体性が求められます。この活動は、参加者全員がお互いの名前を覚え、またその人の個性を理解する助けとなります。また自分でジェスチャーを考えることで、創造性や発想力を刺激しチームビルディングにも寄与します。
二択クイズ
「二択クイズ」は、軽快な雰囲気を作り出す効果的なアイスブレイクの一つです。
このアクティビティでは、司会者が全員にふたつの選択肢から一つを選んで答えてもらいます。たとえば「朝型人間と夜型人間、どちらですか?」や「リーダーシップをとるタイプと、フォロワーのタイプ、どちらが自分にあてはまる?」など、たくさんの面白い質問が思いつくはずです。選択肢を出す際には、あまり深刻なものではなく明るくユーモラスなものにすると、参加者たちは自然と笑顔になり、コミュニケーションがさらに活発になります。
同時に、この活動を通じて他の参加者の興味や嗜好を垣間見ることができ、それが後々のコミュニケーションをスムーズに進める助けとなるでしょう。
私の好きな○○
「私の好きな○○」は、参加者がそれぞれ自分が好きなものについて紹介するアイスブレイク方法です。
○○には映画、本、食べ物、旅行先など、自分が熱中できるテーマを自由に設定できます。このアイスブレイクは、参加者の個性や趣味の一端を知る機会を提供するため、他の参加者と共通の話題を見つけやすく、相互理解を深めるのに有効です。
また自己表現の場を設けることで参加者の積極性を引き出し、後のグループ活動やディスカッションへの参加意欲を高める効果も期待できます。
席替えゲーム
席替えゲームは、参加者が新たな人間関係を構築するのに効果的なアイスブレイクの一つです。
ゲームの進行と共に参加者全員が順番に移動し、様々な人と対話する機会を得られます。このゲームの特徴は、ランダムに席替えが行われるため自然な形で新たな人との接触を生じさせ、互いの理解を深めることができる点にあります。またゲームとして進行することで楽しみながらコミュニケーションをとることができ、緊張のほぐれや親近感の向上につながります。
日本の大手IT企業では、新入社員研修の初日にこのゲームを導入して、自然な雰囲気の中で参加者間の交流を促進しています。
伝言ゲーム
伝言ゲームは、研修の参加者を活発化させるためのアイスブレイクの一つです。
これは、一人がメッセージを伝え、それが次の人へと順番に伝えられていくというもので、コミュニケーションスキルを鍛える効果があります。またゲームの終盤で初めのメッセージがどのように変化しているかを確認すると、笑いを誘う場面も生まれ、和やかな雰囲気を作り出すのに役立ちます。成功のコツは、伝えるメッセージを簡潔に保つこと、そして参加者全員にメッセージが行き渡るように注意することです。
これにより研修全体の雰囲気を和ませるだけでなく、参加者同士のコミュニケーションを促進することが可能となります。
思い出し笑い
「思い出し笑い」はアイスブレイクの一つで、参加者が互いの趣味や経験を共有し笑いを通じて距離を縮める活動です。
具体的には、各参加者が過去の楽しいエピソードや面白い経験を思い出しそれを他の参加者に話すというもの。このエピソードは、学生時代の出来事や旅行中のエピソードなど、オフィスでの仕事場の話以外の話題が好ましいです。
企業例としては、新人社員が多い季節に全員が同じテーブルを囲む形で行われることが多いです。互いの個性や経験をより深く理解することでコミュニケーションが活発になり、職場の雰囲気作りに大きな効果を発揮します。ただし話す内容が個人的すぎると仕事上の関係性に影響を及ぼす可能性もあるため、その辺りの線引きは適切に行うことが重要です。
ピクチャーチャレンジ
「ピクチャーチャレンジ」は、視覚コミュニケーション能力を鍛えるアイスブレイクの一つです。
参加者が与えられたテーマやキーワードに基づいて絵を描き、他の参加者にそれが何を表しているか当ててもらいます。描く人は視覚的にアイデアを表現する力を、当てる人は描かれた情報から意味を引き出す力を鍛えることができます。また一緒に考え、笑い、コミュニケーションすることでチームの絆を深め、互いの理解を深めることができます。
アイスブレイクを成功させるポイント
次に、アイスブレイクを成功させるポイントについてまとめます。以下の点が挙げられます。
・参加者の積極性を引き出す方法
・場の雰囲気を和やかにするコツ
・時間管理と進行のコツ
・失敗への対処法
順に見ていきましょう。
参加者の積極性を引き出す方法
参加者の積極性を引き出すためには、以下のステップを活用することをおすすめします。
第一に、参加者全員が発言する機会を設けることが重要です。発言することで自己主張をする機会を増やすことが自己確認につながり、自信を得て積極性を引き出すことにつながります。
第二に、参加者の発言を尊重することです。他者からの意見を尊重、肯定する環境をつくることで参加者は自分の意見をより堂々と伝えることができるようになるでしょう。
第三に、グループ活動を取り入れることです。グループ作業を行うことで他のメンバーと協働する機会が増え、積極的にアイデアを出す習慣を身につけることができます。
場の雰囲気を和やかにするコツ
場の雰囲気を和やかにするコツは、主に3つあります。
一つ目は、明るい表情と活気ある声で進行することです。笑顔は伝染するもので、トレーナー自身が楽しそうに進行すれば参加者も楽しむ気持ちになります。また声の大きさやトーンも雰囲気作りに大いに影響します。あくまで自然体で、楽しみながら研修を進める姿勢が伝わるといいですね。
二つ目は、参加者全員が関われるように意識することです。全員が絡むようなアイスブレイクを選び、一人ひとりが発言できる機会を設けると良い雰囲気が作れます。
三つ目は、適度にユーモラスな会話を織り交ぜることです。緊張をほぐす効果があり、自然と笑顔が増えます。ただし適度な範囲で、主に研修の進行を妨げないように心がけましょう。
時間管理と進行のコツ
時間管理と進行のコツは、アイスブレイクを円滑に進めるために大切な要素です。全体的な時間配分を始めに決めておくことで、各アクティビティの進行に余裕を持たせることができ参加者も安心して活動に参加することが可能です。
また進行に際しては、参加者全員が参加する環境を作り出し時間内に各アクティビティを終了させるための具体的な進行計画が必要です。具体的な計画は、たとえば「自己紹介ビンゴ」では1人あたり1分、全員の自己紹介が終わるまでの総時間を計算しその時間を配分するなどが考えられます。
時間が余った場合や逆に時間が足りなくなった場合の対応も事前に考えておくとスムーズです。時間管理と進行の上手なコントロールが、アイスブレイクの成功に繋がります。
失敗への対処法
アイスブレイクは、どんなに慎重に計画しても予定通りに行かない場合があります。そのような失敗に対する対処法は主に3つあります。
1つ目は、事前に複数のプランを準備することです。2つ目は、失敗を恐れずに柔軟に対応することです。最後の3つ目は、参加者からのフィードバックを活用することです。
これらを実践することで失敗から学び、次回への改善につなげることができます。
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講師としての登壇・研修運営の両面で社員教育の現場で15年以上携わる。
企業のスタートアップにおける教育プログラムの企画・実施を専門とし、
特にリーダーシップ育成、コミュニケーションスキルの向上に力を入れている。
趣味は筋トレと映画鑑賞。