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パレートの法則とは?組織づくりに活用するメリットを解説

公開日:2024年06⽉28⽇最終更新日:2024年06⽉28⽇

パレートの法則とは?組織づくりに活用するメリットを解説

組織づくりに役立てることのできる考え方の1つに、「パレートの法則」があります。しかし名前は聞いたことがあっても、具体的な内容まではよくわからないこともあるのではないでしょうか。

 

この記事では、パレートの法則と組織づくりについて解説します。以下の点を具体的に解説していきます。

 

・パレートの法則の基本概念

・組織マネジメントにおけるパレートの法則

・組織づくりにおけるパレートの法則活用

・実践における注意点

 

研修の担当者の方、リーダー職や経営陣にある方は参考にしてみてください。

パレートの法則とは

初めに、パレートの法則とはどのようなものかについて解説します。以下の側面からまとめます。

 

・パレートの法則の基本概念

・80対20の法則の具体例

・2:6:2の法則との比較

・組織マネジメントにおけるパレートの法則

・成果の最大化を狙う方法

・パレートの法則による業績評価方法

 

順に見ていきましょう。

 

 

 

パレートの法則の基本概念

パレートの法則はイタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが提唱した理論で、全体の成果の80%は要素のうち20%から生み出されるというものです。

 

これはビジネスや経済のみならず社会現象や日常生活にも通じ、努力や投資の焦点をどこに置くべきかを示す指針となります。たとえば企業の売上の80%が全商品のうち20%から生じる、あるいは全社員のうち20%が業績の80%を占めるといったケースが挙げられます。

 

この法則を理解し適応することで、リソースの最適な配分やマネジメントの効率化を図ることが可能となります。

 

 

 

80対20の法則の具体例

パレートの法則の具体例としては、多くのビジネスシーンで見ることができます。ある製品の売上の80%が全体の20%の製品から生まれているというケースがそれに該当します。

 

これを適用すると、製品ラインナップの中で売れ筋の少数の製品に注力すれば、全体の売上の大部分を確保できるという戦略が導かれます。また顧客管理でもこの法則は役立ちます。全顧客の80%の利益は、全体の20%の顧客から生まれるというケースは多いです。つまり、大切な顧客を絞り込むことでより効率的な営業活動が可能となります。

 

パレートの法則は具体的な数値によって示されるため、ビジネスの様々な場面で適用でき、経営資源の最適化につながります。

 

 

 

2:6:2の法則との比較

パレートの法則と2:6:2の法則は、両者とも結果と労力の関係を規定していますが、その焦点は異なります。

 

パレートの法則は、全体の20%の要因が80%の結果を生み出すというもので、特定の要因に注力することで全体の成果を大きくするという考え方を示しています。一方、2:6:2の法則は、特に人材マネジメントの領域で用いられ、人材の中の2割が非常に優秀、中間の6割が平均的、残りの2割が平均以下という性能分布を示すものです。つまり、2:6:2の法則はパレートの法則よりも具体的に人材の質を区分しています。

 

この法則に従うと、人材育成におけるリソースの分配や対策の立案がより計画的になります。ただし2:6:2の法則は一見公平に見えますが、全体の成果視点から言えば、パレートの法則に従った方が最大の成果を得る可能性が高いでしょう。

 

 

 

組織マネジメントにおけるパレートの法則

パレートの法則は、組織マネジメントにおいても有益なツールとなります。この法則は、全体の結果の大半が一部の要素によってもたらされるという考え方で、組織内の業績・生産性という視点で応用されることが多いです。

 

この法則を組織マネジメントに活用すれば、組織全体の無駄の削減や効果的な組織運営が可能です。また適切な人事配置や育成プログラムの設計にもパレートの法則は役立ちます。組織内の僅かな優秀な人材が大きな成果を出すことを理解することで、個々の能力を最大限に活用するための戦略を立てることが可能になります。

 

しかしこの法則を適用する際には、必ずしもすべての場合で80:20の割合が当てはまるわけではないという点を念頭に置くことが重要です。それぞれの組織や状況により最適なバランスは異なるでしょう。また、適用されるべきスコープや範囲を正しく理解し分析されたデータに基づいて適切に法則を適用することが求められます。

 

以上の方法によりパレートの法則を組織マネジメントに適用し更なる成功に向けて組織全体を導くことができます。

 

 

 

成果の最大化を狙う方法

パレートの法則により成果を最大化する方法とは、全ての業務に対して同じ時間と労力をかけるのではなく大きな成果を生む20%の要素に主要なリソースを投下するという考え方です。

 

たとえば全ての商品を均等にプッシュするのではなく売上の大部分を占める商品に焦点を当てる。また全ての顧客に同じサービスを提供するのではなく最も利益をもたらす顧客に優良なサービスを提供します。

 

このように、リソースが限られている状況においても、パレートの法則を活用することで効率的に成果を追求することが可能です。

 

 

 

パレートの法則による業績評価方法

業績評価にパレートの法則を活用することで、売上の大部分を占めるキーパーソンや主力商品を明確に把握できます。

 

具体的には、全体の業績の80%を達成している部分を特定してそこに焦点を当てることで、組織全体のパフォーマンスを上げることが期待できます。また20%の範囲に含まれる業績については深堀りを行い、改善点や新たな可能性を探索します。取り組みとしては、毎期の業績分析にパレートの法則を取り入れ評価のバランスを見直すワークが有効です。

 

これにより業績評価の公正性と効率性が向上し組織全体の生産性を高めるきっかけになるでしょう。

 

 

 

組織づくりにおけるパレートの法則活用

次に組織づくりにおけるパレートの法則活用について解説します。

 

・人材評価と適材適所の配置

・トレーニングプログラムの構築

・組織目標とパレートの法則

・チームリーダーの育成方法

 

順に見ていきましょう。

 

 

 

人材評価と適材適所の配置

パレートの法則を人材評価と適材適所の配置に活用することで、組織全体の生産性向上を目指すことが可能です。法則によれば、全労働力の20%が80%の結果を生むとされます。したがって、この20%を特定するための評価基準を設けることで適材適所の配置を可能にします。

 

たとえば、スキルや適性、業績などをもとに評価を行い、各個人の強みを最大限に活用できるポジションに配置することで全体の効果を最大化できます。ただし100%の労働力を活かすためにも、80%の労働力に対する支援や教育も必要となります。

 

 

 

トレーニングプログラムの構築

パレートの法則はトレーニングプログラムの構築にも有効です。高成果を出す部分に多くのリソースを配分しそれを強化するというアプローチは、社員のスキル向上に大きな効果をもたらすでしょう。

 

さらにある一定レベル以上のスキルを持つ社員に対して進んだトレーニングを提供すると、彼らのスキルは更にパレートの法則に従って飛躍的に向上するとも言われます。これらの戦略が組織全体のパフォーマンス向上に寄与するため、パレートの法則はトレーニングプログラム作成のコンセプトとして非常に重要な役割を果たします。

 

 

 

組織目標とパレートの法則

パレートの法則を組織の目標設定に活用することで、効率的な結果を生み出すことが可能です。具体的には、まず全体の目標達成度を上げるための重要な部分にリソースを配分します。さらに目標達成に必要な20%の要素が80%の結果を生むことを理解し、その20%に集中的に取り組みます。

 

たとえば売上目標達成に向けた施策では、最も利益を生み出す製品やサービスに対して、リソース(時間、人材、予算等)を集中的に配分することにより、全体の売上達成率を高めることができます。これにより無駄なリソースの分散を防ぎ、結果を最大化することが可能となります。これがパレートの法則を組織目標設定に適用した場合の一例です。

 

 

 

チームリーダーの育成方法

パレートの法則を用いたチームリーダーの育成方法には、スキルと成果の偏りを認識し次にリーダーが開花できる環境を作り上げる工夫が必要です。

 

この法則に基づくと、全体の80%の成果は20%のメンバーから生み出されるとされ、成果を生むメンバーの多くがリーダー層になります。一方で、より広範な知識や経験を要するリーダー職には、全体の20%しか達成できないメンバーも存在します。この点を理解し、リーダーに求められるスキルを正確に評価し適材適所で配置することが必要です。

 

またリーダーの成長を促すためには、彼らが活躍できる環境やチャンスを提供し2:6:2の法則に基づき、その能力と機会をバランス良く組み合わせることも重要です。これにより組織全体のパフォーマンス向上に寄与するリーダーを育成することが可能となります。

 

 

 

 

実践における注意点

最後に、実践における注意点についてまとめます。以下の点が挙げられます。

 

・パレートの法則の限界

・データ分析時の注意点

・パフォーマンスの偏りへの対応策

・成果を上げるためのバランス調整

 

順に見ていきましょう。

 

 

 

パレートの法則の限界

パレートの法則には役立つ点が多い一方で、その活用には一定の注意が必要となります。

 

第一に、パレートの法則はあくまで一般化された法則であり、個々のビジネスや状況によって80対20の割合が適用できない場合があります。たとえば製品の売上高が全て同じであれば、パレートの法則は適用できません。

 

第二に、パレートの法則がデータの偏りを説明するツールであることを理解することも重要です。それが意味するのは、常に20%の努力が80%の結果を生むわけではなくある特定の状況下での傾向を示すものです。このことを理解しないと、間違った結論を導き、不適切な戦略を立てる可能性があります。

 

 

 

データ分析時の注意点

データ分析時にパレートの法則を適用する際の注意点は、適切なサンプルサイズの選択とデータの質です。

 

まず適切なサンプルサイズが重要となります。小さなサンプルだと、パレートの法則に基づく分析が偏る可能性があります。またデータの質も重視すべきです。データが不完全だと、結果の解釈が誤る可能性があります。具体的には、外れ値や欠損データの扱いには注意が必要です。

 

これらの要素を考慮に入れてデータ分析を行うことでパレートの法則を効果的に活用することが可能となります。

 

 

 

パフォーマンスの偏りへの対応策

パフォーマンスの偏りが見られる場合、パレートの法則を用いて対策を練ることができます。

 

具体的には、一部の成果が全体の大部分を占めている場合には、その背後にある要因を深く掘り下げ、理解を深めることが重要となります。その知見をもとに、成功要因を増幅させパフォーマンスを向上させる戦略を立案しましょう。逆に成果が出ていない部分については、リソースの浪費を防ぐためその原因分析と改善策の検討を行います。

 

これらの取り組みにより全体のパフォーマンスバランスを改善することが可能です。

 

 

 

成果を上げるためのバランス調整

パレートの法則を実践する際には、全ての業務や人材に一律に適応するのではなく必要なバランスが重要です。

 

適用する業務や人材によっては2:8の割合よりも50:50や70:30が最適な場合もあります。また80対20の法則が逆転し20対80の状態になる場合もあります。たとえばある製品が特定の市場で売上の80%を出している場合、その製品に重点的に資源を配分しすぎてはいけません。他の市場が疎かになり、全体の成績が低下するリスクがあるからです。逆に、売上の20%しか出していない市場を無視してしまうと、将来的な成長機会を逃してしまうこともあります。

 

したがって、パレートの法則は一つの指標として有効ですが、他の要素とバランスを取りながら適用することが重要です。

 

 

 

 

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パレートの法則は組織づくりの考え方を示唆するものですが、具体的な組織づくりのポイントそのものではありません。パレートの法則を組織づくりに落とし込むためには、具体的な人材育成とセットで行う必要があります。

 

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 東京ITスクール 鈴原 
 講師としての登壇・研修運営の両面で社員教育の現場で15年以上携わる。
 企業のスタートアップにおける教育プログラムの企画・実施を専門とし、
 特にリーダーシップ育成、コミュニケーションスキルの向上に力を入れている。
 趣味は筋トレと映画鑑賞。

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