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新任管理職必見!労務管理の目的や具体的な業務内容を解説

公開日:2024年01⽉16⽇最終更新日:2024年01⽉16⽇

労務管理と聞いて、どのような業務を思い浮かべますか?労務管理は、従業員が120%のパフォーマンスを発揮するために欠かせない業務です。

 

労務管理というと勤怠管理や人事管理をイメージする人がいますが、労務管理の業務はこの2つに留まりません。

 

初めて管理職に就いて、何をすれば良いかわからない・なぜ労務管理が重要なのかわからない人もいるかと思います。

 

この記事で労務管理の目的や具体的な業務内容を解説しますので、労務管理について知りたい新任管理職の人は参考にしてみてください。

 

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労務管理とは?

 

労務管理とは?

 

労務管理とは、読んで字のごとく、労働に関することを管理する業務です。イメージしやすく言い換えれば、働く人がより働きやすいように細々としたことを管理する業務といえます。

 

まずは、労務管理の目的や勤怠管理・人事管理との違いを押さえておきましょう。

 

 

 

労務管理の目的

労務管理の目的は、大きく2つあります。

 

・生産性の向上

・法律に違反するリスクの低下

 

です。

 

仕事をしていると、無駄な業務が発生して生産性が低下したり、気付かないうちに法令を犯してしまうことがあります。しかし、それでは良いパフォーマンスは発揮できませんし、安心して働くこともできません。

 

そこで重要になるのが労務管理です。

 

労務管理は、働く人の健康維持や労働環境の改善を通じて、多くの人が安心して働ける環境・仕組みを作る仕事です。

 

労務管理をきちんと行うことで、従業員は心身ともに健やかな状態で、安心して働けるようになります。

 

従業員が安心して働けるようになれば、生産性も向上しやすくなるだけでなく、企業そのものの業績・価値も向上していくでしょう。

 

企業の業績・価値が向上すれば、優秀な人材が集まってきます。そうすれば、さらに企業が発展しやすくなるのは想像に難くありません。

 

最近は、口コミなどを通じて企業の悪評が広まりやすい世の中です。法令違反や働く人からのクレームがあれば、あっという間に広まります。

 

労務管理をきちんと行い、誰もが安心して働ける環境・仕組みを作ることは、企業を成長させる好循環のはじまりといえるでしょう。

 

 

 

勤怠管理との違い

労務管理と勤怠管理の違いは、管理する範囲の違いです。労務管理は、勤怠だけでなく健康管理や社会保険・雇用保険の加入、退職手続きなど労務関係のことをトータルに管理します。

 

一方、勤怠管理は労務管理より管理する範囲が狭く、労働時間や休日に特化して管理します。

 

労務管理の業務のひとつに、勤怠管理があると考えるとイメージしやすいでしょう。

 

 

 

人事管理との違い

人事管理は、従業員をどこに配置するか・どのように賞罰を決定するかなど、従業員の処遇に関わることを管理する業務です。

 

労働環境を整えたり、働きやすい仕組みを作る労務管理とは関係がない業務のように思う人もいるでしょう。しかし、人事管理と労務管理を同じ部署が担当している企業もあるため、まったく関係のない業務とは言い切れません。

 

 

 

 

労務管理の具体的な業務内容

 

労務管理の具体的な業務内容

 

ここからは、労務管理の具体的な業務内容を解説します。

 

 

 

法定三帳簿の作成

労務管理において、まず行わなければならないのが「法定三帳簿」の作成です。法定三帳簿とは、労働者名簿・賃金台帳・出勤簿の3つを指し、労働基準法で作成が義務付けられています。

 

各帳簿の概要は次のとおりです。

 

労働者名簿

働いている人の氏名や性別・住所・雇入日・退職日などを記した帳簿。退職・解雇または死亡した日から3年間の保存が義務付けられている。

 

賃金台帳

働いている人一人ひとりの基本給や手当といった給与の支払い状況のほか、労働時間数を記載した帳簿。最後に賃金を支払った日から3年間の保存が義務付けられている。

 

出勤簿

働いている人がいつ出退勤したか・何時間働いたかを記した帳簿。タイムカードの記録やシフト表などが該当する。最後の出勤日から3年間の保存が義務付けられている。

 

 

 

雇用契約書の作成

雇用契約書を作成するのも、労務管理の業務です。雇用契約書とは、民法第623条に基づいて企業と働く人の間で交わされた契約が成立したことを証明する書類を指します。

 

社員が入社するときや、契約社員の雇用時、契約社員の労働契約更改時期に作成することが義務付けられています。

 

雇用契約書には、次の事柄を記載する必要があります。

 

~雇用契約書に記載する事柄~

  • 契約期間
  • 働く場所
  • 仕事の内容
  • 始業・終業時間
  • 交代制で働く場合のルール
  • 所定労働時間を超える労働の有無
  • 休憩時間
  • 休日・休暇
  • 賃金とその計算・支払い方法
  • 賃金の締め日・支払い日
  • 昇給に関する取り決め
  • 退職する際の決まり

 

パート従業員の場合は、上記に加えて次の4つも記載しなければなりません。

 

~パート従業員の雇用契約書に追記しなければならない事柄~

  • 昇給の有無
  • 退職金の有無
  • ボーナスの有無
  • 相談窓口の担当者(所属する部署・役職・氏名)

 

 

 

就業規則の作成

常に10人以上の従業員を雇用する企業・事業所では、労働基準法に基づいて就業規則を作成する決まりになっています。この作成も、労務管理の重要な業務です。

 

就業規則には、絶対的必要記載事項と相対的必要記載事項があるので、テンプレートなども活用して、項目の漏れがないように作成しましょう。

 

作成した就業規則は、所轄の労働基準監督署長に提出しなければなりません。就業規則を変更した際も、労働基準監督署に提出する必要があります。

 

 

 

社会保険や雇用保険の加入手続き

社会保険や雇用保険の加入手続きも労務管理の仕事です。従業員の採用や退職、育児休業取得などがあれば、速やかに手続きを行いましょう。

 

社会保険は、最寄りの社会保険事務所または加入している健康保険組合で手続きを行います。雇用保険の手続きは、ハローワークで行ってください。

 

 

 

勤怠管理

従業員の始業・終業時間や遅刻・早退、時間外労働時間数、休日労働時間数などを記録するのも重要です。

 

最近は、タイムカード連動型の勤怠管理システムなどもあるので、上手に活用して漏れのないように管理しましょう。

 

 

 

従業員の健康管理

心身ともに健康でなければ、安心して働けないだけでなく、良いパフォーマンスは発揮できません。

 

企業には、労働安全衛生法に基づいて従業員の安全衛生を管理することが義務付けられています。

具体的には健康診断の実施や、安全衛生講習の実施などです。

 

適切な安全衛生管理を行わずに法律を犯してしまった場合、罰則が科されることもあります。

 

 

 

ハラスメント対策

最近、セクハラ(セクシャルハラスメント)やパワハラ(パワーハラスメント)といった言葉がよく聞かれますが、ありとあらゆるハラスメントが起こらないよう対策を行うことも労務管理が担います。

 

ハラスメント対策には、ハラスメントが起こった場合の対応だけでなく、ハラスメントを起こさない職場環境・仕組み作りも含まれます。

 

こちらの講座ではハラスメント対策の基礎が学べますので、興味を持たれた方はチェックしてみてください。

 

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休職・異動手続き

出産・育児や介護、病気などで従業員が休職する場合は、労務管理を担う部署が休職手続きを行います。休職にともない、保険給付や傷病手当金が発生する場合は、その申請・請求も行いましょう。

 

従業員が異動になる場合は、住所変更や社会保険料の報酬月額変更届を提出するなどの業務が必要になります。

 

 

 

退職手続き

従業員が退職するときの手続きも労務管理の重要な業務です。

 

従業員が退職する場合、退職届を受理すればそれで終わりというわけではありません。社会保険や雇用保険の資格喪失届を提出したり、労働者名簿を更新したり、退職手当を支給したり、やらなければならないことがたくさんあります。

 

退職者と密にやり取りをしながら、必要な手続きを進めましょう。

 

 

 

 

労務管理には高度なスキルと知識が求められる

 

労務管理には高度なスキルと知識が求められる

 

ここまで労務管理の具体的な業務を解説してきましたが、その業務内容は実に多岐にわたります。

 

以前に比べれば、勤怠管理システムや給与計算ソフトなどを活用することで業務の負担を軽減できるようになりましたが、それでもまだ労務管理には高度なスキルと知識が求められます。

 

特に重要とされるのが、情報収集スキルや従業員とのコミュニケーション能力です。

 

さまざまな部署と連携して業務に当たらなければならないので、常日頃からさまざまな人と円滑にコミュニケーションがとれるよう人脈を築いておきましょう。

 

 

 

 

労務管理に向いている人の特徴

 

労務管理に向いている人の特徴

 

ここからは、労務管理に向いている人の特徴を解説します。

 

 

 

口が堅い人

労務管理をしていると、業務上さまざまな情報に接します。なかには、個人情報や機密情報などもあるでしょう。

 

労務管理に向いている人の特徴のひとつは、口が堅いことです。

 

自分が知ったことを軽々しく周りに触れ回らない、自分の中だけで納めておける人は、情報漏洩のリスクが少なく、労務管理に向いているといえます。

 

 

 

人とコミュニケーションをとるのが好きな人

労務管理の業務をスムーズに遂行するには、さまざまな部署のさまざまな人とコミュニケーションを取る必要があります。人嫌いな人や、他人と関わるのが苦手な人には向かない仕事です。

 

初めて話す人ともスムーズにコミュニケーションがとれる、人と関わることが好きな人は、労務管理に向いているといえるでしょう。

 

 

 

細かい作業をていねいに行うのが苦にならない人

労務管理では、さまざまな手続きや請求、帳簿への記載を行います。これらの業務は、すべて正確さが求められる業務です。

 

細かい作業でもていねいに・ミスなく行うのが苦にならない人なら、煩雑な手続きや請求業務もスムーズに行えるでしょう。

 

 

 

 

労務管理のスキルと知識を身につける方法

 

労務管理のスキルと知識を身につける方法

 

「労務管理の業務を知れば知るほど、自分にできるか不安」

「もっとしっかり労務管理について学びたい」

 

という人には、東京ITスクールの『ゼロから学ぶ「労務管理基礎」講座』がおすすめです。こちらの講座では、初めて管理職に就いた人を対象に、部下が働きやすい職場環境・仕組み作りの基礎が学べます。

 

オンライン講座なので、PCとネット環境さえあれば、全国どこからでも受講可能です

 

ニーズに合わせたカスタマイズも行っておりますので、興味を持たれた方はお気軽にお問い合わせください。

 

~新任管理職の皆さんへ~ゼロから学ぶ「労務管理基礎」講座

 

 

 

 

労務管理に役立つおすすめ資格

 

労務管理に役立つおすすめ資格

 

労務管理の基礎を学んだら、資格の取得を目指してみるのもおすすめです。労務管理に関係する資格には次のようなものがあります。

 

 

 

中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業の経営における課題を見つけたり、課題解決のためのアドバイスを行う専門家であることを示す国家資格です。

 

資格を取得することで、企業と行政や金融機関などを橋渡しできるようになります。

 

企業の成長・発展に寄与したい人におすすめです。

 

 

 

社会保険労務士

社会保険労務士は、社会保険のエキスパートであることを示す国家資格です。資格を取得すると、次の3つの業務が行えるようになります。

 

・働社会保険諸法令に基づく申請書等及び帳簿書類の作成

・申請書等の提出代行

・申請等についての事務代理

 

資格取得のハードルは高いですが、取得することで行える業務の幅が広がるので実用的な資格といえるでしょう。

 

 

 

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントは、個人のキャリア形成に関わるエキスパートです。主に人事担当者が取得する国家資格として知られていますが、労務担当者も取得しておいて損はありません。

 

 

 

衛生管理者

労働者の作業環境や健康管理、労働災害を防止するのに必要な業務を行う「衛生管理者」が取得する国家資格です。

 

従業員が50人以上いる企業は、衛生管理者の配置が義務付けられています。

 

第一種と第二種ともに受験には労働衛生の実務経験が必要とされているため、キャリアアップ・スキルアップに役立つ資格といえるでしょう。

 

 

 

日商簿記検定

日商簿記検定は、経理や会計に関するポピュラーな資格です。日頃の業務で活用するなら、2級取得を目指しましょう。

 

独学でも勉強・取得できる資格なので、リスキリングやスキルアップにおすすめです。

 

 

 

 

東京ITスクールで労務のスキルと知識を身につけよう!

 

東京ITスクールで労務のスキルと知識を身につけよう!

 

労務管理の業務は、実に多岐にわたります。そのため、初めて管理職になった人のなかには「自分に務まるのかのか不安」「何から始めれば良いのかわからない」という人もいるでしょう。

 

そのような人には、東京ITスクールの『ゼロから学ぶ「労務管理基礎」講座』がおすすめです。こちらの講座では、労務管理の基礎を1日で効率的に学んでいただけます。

 

東京ITスクールでは、このほかにもたくさんの講座を開講しております。ニーズに合わせたカスタマイズも承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

 

 

 

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 東京ITスクール 湯浅
 現場SEとして活躍する傍ら、IT研修講師として多数のIT未経験人材の育成に貢献。
 現在は中小企業を中心としたDX、リスキリングを支援。
 メンターとして個々の特性に合わせたスキルアップもサポートしている。
 趣味は温泉と神社仏閣巡り。

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